専門的なサポートを受けられる医療機関の一例として、ホスピスとリハビリテーションセンターがある。
これらの場所は、医療従事者が患者やその家族に寄り添い、サポートする点では同じだが、その役割や目的は大きく異なる。
ホスピスは、完治が難しい病を抱えた人が、最期を迎える際にケアを受ける場所だ。
ここの主な目的は、患者ができるかぎり安らかかつ穏やかに過ごせる環境を整えること。
ホスピスでは、症状の管理や精神的なケアを通じて、患者とその家族の心の負担を軽減するサポートを行っている。
特に医療的なケアよりも、心のケアに重点が置かれているのが特徴だ。
ホスピスで働く医療従事者は、患者とその家族がより心穏やかに最期の時を過ごせるよう、細やかな気遣いを発揮し、患者目線で上手く立ち回ることが求められる。
一方、リハビリテーションセンターは、怪我や病気の後遺症で日常生活に支障をきたしている人のための施設である。
ここでは、身体の機能や能力を取り戻すためのトレーニングやリハビリテーションが行われている。
そこでは理学療法士や作業療法士などの専門家が患者に合わせたプログラムを提供し、日常生活での機能を回復させるサポートをしている。
リハビリは、なかなか思うようにいかず、苦しい気持ちになることも多いもの。
そんな中、医療従事者は患者を心の面でもしっかり後押しして、二人三脚で目標への到達を目指していかなければならない。
こうした専門性の高い場所で働く場合は、現場に合った対応が必要であるため、それに関する講座を受けたり、セミナーに出向いたりすることが大事だ。
一般的な病院における医療スキルしか学んでいないなら、なおさらである。
積極的に周囲のスタッフと情報共有をしつつ、必要な学びとスキルを得ることが大事といえるだろう。